Agenda 365

広く浅く、日々の備忘録。

蔵書の電子化ーいわゆる自炊を200冊しました

このたび思い切って、蔵書を200冊ほど電子化をしました。電子書籍にも紙の本にも捨てがたい利点があり、決断には数年かかりました。

決断後さっそく機材をそろえて作業にかかりましたが、ひと段落するのに一ヶ月くらいかかりました。

自炊は費用がかかります!

裁断機、ドキュメントスキャナー、PDFエディタ、それを読む端末とアプリ。色々設備をそろえると費用がかかります。「一冊いくら」を計算してみると、意外に高いかもしれませんので、蔵書をリスト化し見積を作ってみることをお勧めします。

作業時間も手間も想像以上にかかります。もし電子化したい本が自炊業者に出せるものばかりであれば、依頼した方がいいかもしれません。私の場合、業者に出せない作家さんの本が多く、自分で電子化するしかありませんでした。

一気に電子化したい本とマンガは総数200冊くらいでしたので、設備は松・竹・梅の「梅」でいこうと決めました。最初の200冊が終われば、あとは雑誌の残したいページだけを電子化したり、紙の本を買ったときに電子化、といったスローペースの作業しか見込んでいません。

 

既に持っていたもの:

購入したもの:

  • ドキュメントスキャナー
  • 小型のディスクカッター

レンタル:

  • 大型の裁断機

作業効率は大型裁断機がベスト

ためしにドラッカーの「マネジメント」をカッターナイフで分解してみたところ、できるけれども時間がかかり、紙クズの細かさと多さに閉口してしまいました。

というわけで週末にプラスのPK-513LNをレンタルし、一気に約200冊全部切ってしまいました。朝から晩まで丸一日裁断にあてて、ほぼ終了。二日目は、裁断もれがないか本棚を捜索し、発見しては裁断。3泊借りましたが、2泊でもいけそうでした。

プラス 断裁機 かんたん替刃交換 PK-513LN 裁断幅A4タテ 26-309

プラス 断裁機 かんたん替刃交換 PK-513LN 裁断幅A4タテ 26-309

 

届いてビックリ、裁断機の現物は想像以上に重く大きく、どうしようもないデカブツでしたので(笑)購入を考えているかたはご注意を。

Rentioでレンタルし、三泊四日で3980円でした。200冊切って、一冊あたり約20円。

www.rentio.jp

 

ディスクカッターを購入

裁断機で切りきれなかった糊が残ってくっついている部分の再カットや、のちに一冊ずつ解体するにも便利かなと思ってディスクカッターを購入しました。1度に10枚しか切れないので、これで200冊切ろうとは思えませんが、今後はこれで十分です。これでも大きいですが、立てて収納すれば許容範囲です。雑誌など大き目のページをスパッと整えるのにも便利そう。紙をしっかり手で押さえていないと、ズレて曲がって切れます。

カール事務器 裁断機 ディスクカッター A4サイズ DC-200N

カール事務器 裁断機 ディスクカッター A4サイズ DC-200N

 

 

ドキュメントスキャナーはCanonのDR-C225Wを購入

Canon ドキュメントスキャナ imageFORMULA DR-C225W

Canon ドキュメントスキャナ imageFORMULA DR-C225W

 

価格がネックになり、王道のScanSnapではなくDR-C255Wにしました。性能差(遅さ)が気になるのは最初の一気作業の時期だけのはず、と信じて、程度のよい中古を約18000円で購入。取り込んだデータをGoogleドライブに直接保存でき、便利です。

Macの場合、最新OSへの対応が遅いようです。PDFエディタもMac版は提供されていません(購入当時の話)。私はMacWi-Fi設定のやり方がわからず、USBでつないで使っています。Win機ではWi-Fiの設定画面が出るんですが。

給紙枚数30枚、これは数分~5分おきに世話が必要となり、結果的にほぼつきっきりになっています。古い文庫本は紙の巻き込みも起こりやすく、目が離せません。

傾きが悩ましいですが、補正ONでもOFFでもそれぞれに問題があり、状況はあまり変わらないです。取り込んだ後「完了」を押す前に、傾きをチェック・修正しています。AcrobatでPDFの細かな傾き調整ができないのです。OCRとトリミングは後でAcrobatでやります。

文芸書は白黒600dpi、マンガはグレースケール300dpi、カラーページはフルカラー300dpiで取り込んでいます。

マンガはスクリーントーンの部分を綺麗に出すのが難しい。紙のヤケ具合との兼ね合いで、一冊ごとに地色・背景の除去具合とスキャン濃度の確認・調整をしていますが、電子版の綺麗さには遠く及びません。カラーページの色味の調整もなかなか厄介で、フラットベッドスキャナの方がずっと簡単にきれいに出来ます。

掃除しながらの作業になります

スキャナー内部に紙の粉が沢山つきますので、カメラ用のブロワー、大き目のメガネ拭き、ウェットティッシュで掃除しています。ローラーのゴムはズレると搬送に影響が出そうなので、そっと拭いています。一番紙くずがひどく出るのは洋書のペーパーバックで、一冊スキャンしてみて、今後は電子版があるものはそっちを買おう・・・と思いました。

 

表紙はフラットベッドスキャナ

コミック・文芸書などの表紙はフラットベッドスキャナの方がきれいに取り込めています。

PDFはAcrobatで編集

ラッキーなことに、Windows機でAcrobatが使える環境にあり、OCR認識、トリミング、表紙付けなどの後作業はすべてAcrobatでしています。一気に切って、とにかくスキャンし続けて、時間のあるときにAcrobatで整えて、本を完成させています。

Googleドライブで同期エラーを出さないコツ

PDFを編集中もGoogleドライブの同期をONにしていたら、リアルタイムに同期しないのか、上書き保存できなかったり、同期のエラーが出てストレスに感じていました。そこで、PDF編集中はGoogleドライブを起動せず、Googleドライブフォルダ(Cドライブの)内の作業が完了してからGoogleドライブを起動させています。これだと同期エラーが出ません。

PDF見開き表示ができるアプリ i文庫HD

Googleドライブのフォルダに直接アクセスでき、右綴じに対応していて、PDF2ページを本のように見開き表示できるアプリは少ないです。iPad用のi文庫HDは800円、iPhone用のi文庫Sは200円しますが、自分でスキャンした本の表紙を並べたときや、うまくスキャンできたマンガの見開きページを見るときなどは、買ってよかったと思いますよ!

ibunko.jp

PaperwhiteでPDFを読む

できる限りPaperwhiteで読みたくて色々検討した結果、文芸書のPDFはPaperwhiteで、マンガのPDFはiPad miniiPhoneで読むことにしました。可能な限りSend-To-Kindleで入れて、端末間で同期させています。文庫本のPDFは、Paperwhiteで拡大しなくても読めるちょうど良いサイズでした。

PaperwhiteではPDFの表紙画像は表示されませんが、iPhoneなどでは綺麗に出ます。 f:id:agenda365:20170706151933j:image

 

PCがロースペックの場合、自炊はムリかも

私のMacはMBP Late2011で、メモリ増設・SSD化済ですが遅いです。なので一気にスキャンするとハングアップしてしまいます。対処法としては、1~2枚ずつスキャンし、取り込めたら次をスキャンするというカメさん作戦。白黒600dpiで一枚30秒ほどかかります。カラーやグレースケール300dpiの方がだいぶ軽く、枚数も多めにいけます。

ただ、こんなカメさん作戦で200冊もできないので、週末だけ新しいパソコンを借りて一気に作業しています。平日の夜はカメさん作戦で、一日2冊くらいずつです。

とにかく時間がかかりますが、本棚の整理にはなります

自炊はとにかく時間がかかります。とくにマンガは時間がかかります。だんだん自分なりのノウハウが確立しスピードアップしていきますが、それでも時間はかかります。ヒマさえあればスキャンしている気分なのに、本棚は意外と空かないもので、200冊PDF化しても、本棚にして1/2本分ぐらいでした。

大切な本は、PDFのチェックが終わるまでは捨てるわけにもいかず、いつまでも紙の山が部屋に積んであります。「紙の本を切って、スキャナにザーッと通すだけで、本棚スッキリ★」などと簡単に考えて自炊に挑めば、きっと後悔します。

その一方で、電子化リストにいったんは載せたものの、いざ現物を手に取ると「これを切ってスキャンして手間かけてPDFにしても、読まなそうだなー」という本もかなり沢山あって、文字通り「ゴッソリ」処分してしまいました。将来またどうしても読みたくなったなら、その時こそが電子版を買うときなんでしょうね。あるいは青空文庫で読めるようになっているかもしれません。

シリーズ途中まで自炊したマンガの、その先

未完結のシリーズのマンガを13巻まで自炊しました。ほどなく14巻が発売となり、電子版を購入しました。それをやると同じシリーズなのに2つのアプリに分かれてしまい、どれほど不便か・気になるか、と心配していたのですが、今のところまったく気になりません。全巻通読などすると、気になるのでしょうね。

200冊自炊した後の、とりあえずの方針

  • マンガはhontoで電子版を買う(ポイント還元・割引が多い)
  • 文芸書はなるべくKindle本を買う(Paperwhiteで読みたい)
  • 文芸書なら「紙の古本を買ってスキャン」もアリだが、マンガはやめておく(自炊は大変すぎるわりに出来がイマイチ)
  • カラーページの多い本は自炊しない(あまり綺麗にできない)

 

一ヶ月以上にわたり、PDFのチェックと修正・再スキャンなどに明け暮れていたため、はからずも蔵書をざっくり読み返すことになりました。今後しばらくは自炊本を読む機会はないでしょう。とくにマンガは各4~5回読んだんじゃないかな・・・苦笑。